小説レビュー|ジャンル別

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『天使も怪物も眠る夜』吉田篤弘|螺旋プロジェクトー美しい結末です

螺旋プロジェクトシリーズの一冊、『天使も怪物も眠る夜』を読みました。たくさんの人物が登場し、近未来の東京を舞台に場面が変わっていきます。章が進むにつれて人物と場面がつながって楽しく読めるSF小説です。  螺旋プロジェクトテーマは人間同士の...
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『月人壮士(つきひとおとこ)』澤田瞳子|螺旋プロジェクト

 螺旋プロジェクトシリーズ、『月人壮士』を読み終えました。舞台は奈良時代です。聖武天皇は娘の阿部皇女の皇嗣に天武天皇の孫である道祖先王を指名しています。しかし左大臣を務めた橘諸兄は何か理由があって聖武天皇はは別の遺詔を残しておられると疑って...
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『蒼色の大地』薬丸岳|螺旋プロジェクト ‐ 圧巻の一冊です

螺旋プロジェクトシリーズ作品、『蒼色の大地』を読みました。螺旋プロジェクト全作品は、「対立」がテーマです。本書でも山族の海軍と海族の海賊が争いを繰りひろげます。 『蒼色の大地』の舞台は明治時代の瀬戸内です。幼い頃同じ村で育った3人、灯(あ...
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『コイコワレ』乾ルカ|螺旋プロジェクト

螺旋プロジェクト作品のひとつ、『コイコワレ』を読み終えました。螺旋プロジェクト作品は「対立」をテーマに物語が進行します。時代を超えて大きな耳をもつ山族と蒼い目をした海族が争いを繰り返していくのです。 『コイコワレ』は太平洋戦争の中、二人の...
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『死にがいを求めて生きている』朝井リョウ|螺旋プロジェクト

 螺旋プロジェクト作品の一冊 『死にがいを求めて生きているの』朝井リョウを読み終えました。小説後半のたたみかけていく進行は圧巻です。私は夜を徹して一気読みしてしまいました。  平成の世の中、棒倒しや高さを競う組体操は姿を消します。小中学校...
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『その本は』又吉直樹 ヨシタケシンスケ|ほっこりさせてくれます

話題の本、『その本は』を読みました。短編小説です。短編小説ですが絵本です。絵本ですが落語や小噺でいうおもしろいオチがあります。オチがあるのに涙が出そうになります。いままでこんな本があったのでしょうか。心をほっこり優しくさせる本です。まずは読...
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『シーソーモンスター』伊坂幸太郎|螺旋プロジェクト これから読まれる方へ

 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』を読みました。螺旋プロジェクトに属する2作品『シーソーモンスター』と『スピンモンスター』が収められています。  『シーソーモンスター』はひと昔前のドラマ「渡る世間は鬼ばかり」を彷彿とさせる嫁と姑の摩擦の話...
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『もののふの国』天野純希|螺旋プロジェクト 日本史のような。。

 螺旋プロジェクトシリーズの一冊、天野純希著『もののふの国』を読了しました。日本史のあやふやな記憶を蘇らせてくれました。また、この記事作成時に放映されている大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代と重なっている部分があります。時々小説の情景を大河...
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『ウナノハテノガタ』大森兄弟|螺旋プロジェクト 引き込まれます

螺旋プロジェクトシリーズの一冊、『ウナノハテノガタ』を読みました。最初はカタカナが何のことかさっぱりわかりません。ところがいったんカタカナの意味を把握できると、話の筋がどんどんつながっていきます。  ある島に山の民と海辺の民が暮らしていま...
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『クジラアタマの王様』伊坂幸太郎|夢が現実を切り拓きます

題名に惹かれて『クジラアタマの王様』を読みました。著者は伊坂幸太郎氏、2020年に今は亡き三浦春馬氏主演の「アイネクライネナハトムジーク」の原作者であることを後から知りました。  『クジラアタマの王様』は「現実社会」と「創造世界」の間を読...