SF小説

小説レビュー|おすすめ

街とその不確かな壁 村上春樹 | あらすじと感想

心の内に物語が入りこんでくる感覚です  『街とその不確かな壁』村上春樹氏の最新刊です。私が無意識に常識と捉えている時間や身体についての理解を越え、現実離れした設定に引き込まれて一気読みでした。  壁の内と外、どちらが現実でしょうか。時間の...
小説レビュー|おすすめ

『天使も怪物も眠る夜』吉田篤弘|螺旋プロジェクトー美しい結末です

螺旋プロジェクトシリーズの一冊、『天使も怪物も眠る夜』を読みました。たくさんの人物が登場し、近未来の東京を舞台に場面が変わっていきます。章が進むにつれて人物と場面がつながって楽しく読めるSF小説です。  螺旋プロジェクトテーマは人間同士の...
小説レビュー|ジャンル別

『シーソーモンスター』伊坂幸太郎|螺旋プロジェクト これから読まれる方へ

 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』を読みました。螺旋プロジェクトに属する2作品『シーソーモンスター』と『スピンモンスター』が収められています。  『シーソーモンスター』はひと昔前のドラマ「渡る世間は鬼ばかり」を彷彿とさせる嫁と姑の摩擦の話...
小説レビュー|おすすめ

『クジラアタマの王様』伊坂幸太郎|夢が現実を切り拓きます

題名に惹かれて『クジラアタマの王様』を読みました。著者は伊坂幸太郎氏、2020年に今は亡き三浦春馬氏主演の「アイネクライネナハトムジーク」の原作者であることを後から知りました。  『クジラアタマの王様』は「現実社会」と「創造世界」の間を読...
小説レビュー|おすすめ

『デス・レター』山田正紀|最後の盛り上がりに注目です

山田正紀の最新作『デス・レター』を紹介します。 “急いだ、急いだ、おまえの大切な人(ラヴ)が死んじまうぞ。“  冒険SF小説と思って読み始めると、推理小説? 空想小説? 大切な人が死ぬという手紙を受け取った人達を死神がインタビューする短...