感想

小説レビュー|ジャンル別

『コイコワレ』乾ルカ|螺旋プロジェクト

螺旋プロジェクト作品のひとつ、『コイコワレ』を読み終えました。螺旋プロジェクト作品は「対立」をテーマに物語が進行します。時代を超えて大きな耳をもつ山族と蒼い目をした海族が争いを繰り返していくのです。 『コイコワレ』は太平洋戦争の中、二人の...
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『シーソーモンスター』伊坂幸太郎|螺旋プロジェクト これから読まれる方へ

 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』を読みました。螺旋プロジェクトに属する2作品『シーソーモンスター』と『スピンモンスター』が収められています。  『シーソーモンスター』はひと昔前のドラマ「渡る世間は鬼ばかり」を彷彿とさせる嫁と姑の摩擦の話...
小説レビュー|おすすめ

『クジラアタマの王様』伊坂幸太郎|夢が現実を切り拓きます

題名に惹かれて『クジラアタマの王様』を読みました。著者は伊坂幸太郎氏、2020年に今は亡き三浦春馬氏主演の「アイネクライネナハトムジーク」の原作者であることを後から知りました。  『クジラアタマの王様』は「現実社会」と「創造世界」の間を読...
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『平成くん、さようなら』古市憲寿 |軽いけど重い小説です

 『平成くん、さようなら』を読みました。平成元年1月8日生まれの主人公「平成くん」が恋人「愛ちゃん」とすごす日常を描いた恋愛小説です。日本は安楽死が認められている国という設定で平成くんは安楽死することを宣言しています。  若い二人は超セレ...
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泥濘(ぬかるみ) 黒川博行|あらすじ&感想 疫病神シリーズ第7作

『泥濘(ぬかるみ)』はヤクザ桑原保夫とヤクザ慣れしている建設コンサルタント二宮孝之の疫病神コンビが、老人ホーム経営に絡む暴力団と警察OBの癒着をネタにシノギを得る(カネ儲けする)ハードボイルド社会小説です。シノギのためならどんな危ない橋でも...
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熱源 川越宗一|あらすじ&感想 ー アイヌの生きざまに感動です

 直木賞作品 「熱源」を読みました。主人公のひとり山辺安之助((アイヌ名ヤマヨネクフ)は実在する人物で、日本初の南極観測隊の一員として記録に残る樺太アイヌです。もう一人の主人公ブロニスワフ・ピョトル・ピウスツキも樺太アイヌの女性と結婚した実...
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破門 黒川博行|あらすじ&感想 疫病神シリーズ第5作

黒川博行氏の「破門」を読みました。2014年発表の「破門」は第151回直木賞受賞作、小説が発表されて間もなくビデオ化されて話題になりました。疫病神コンビ、イケイケヤクザの桑原とヤクザ慣れしている堅気の建設コンサルタント二宮が映画プロデューサ...
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螻蛄(けら)黒川博行|あらすじ&感想 疫病神シリーズ第4作

黒川博行氏の疫病神シリーズ、「螻蛄」を読了しました。怖いもの知らずの疫病神コンビ桑原と二宮が巨大宗教法人に伝わる貴重な絵巻物をネタにシノギ(収入)を得ようと企みます。しかし二人の行く手にたちはだかるのは伝法宗慧教寺派の歪んだ内幕に乗じて大金...
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暗礁 黒川博行 |あらすじ&感想 疫病神シリーズ 第3作

暴力団二蝶会の桑原保彦は運送業者と警察の癒着をネタに運送会社から「シノギ(収入源)」を得ることを計画しています。桑原から運送業者との接待麻雀の代打ちに駆り出された建設コンサルタント二宮は、これを端緒に桑原とコンビを組んでシノギ獲得のために動...
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疫病神 黒川博行|あらすじ&感想 疫病神シリーズ第1作

黒川博行「疫病神」を興味深く読み終えました。黒川博行氏の「疫病神」シリーズの第一作として世に出た本作は大阪を舞台にしたヤクザ系ハードボイルドもので、私達にとって身近な産業廃棄物処理を題材にしています。主人公の無鉄砲な行動をどきどきしながら読...